<Header>
<Author: 白居易>
<Title: 秦中吟十首 輕肥>
<Format: 格式不明>
<Year: 2001>
<BookName: 漢詩をよむ　白楽天一〇〇選>
<Translator: 石川忠久>
<style: 漢文無假名>
<style2: 日本漢文訓讀無假名標注>
<TranslatedTitle: 軽肥>
<BookPage: 30>
<UsedPage: 1>
<Feature: 1, 4>
<End Header>
<Poem>
意氣驕滿路，
鞍馬光照塵。
借問何爲者，
人稱是內臣。
朱紱皆大夫，
紫綬或將軍。
誇赴軍中宴，
走馬去如雲。
尊罍溢九醞，
水陸羅八珍。
果擘洞庭橘，
膾切天池鱗。
食飽心自若，
酒酣氣益振。
是歲江南旱，
衢州人食人。
<End Poem>
<Translation>
意気揚々、威勢は道路いっぱいに満ちあふれ、馬に乗って進むその姿からは光が出て、路上の塵を照らし出すかのようだ。 
お尋ねするが、あれは一体どういうお方か。 
人は答えて、天子のおそばに仕える宦官さまである、と。朱色の印綬はみな大夫どの、紫色の印綬はさだめし将軍さまだ。得意顔で軍中の宴会に出かけ、おおぜいで馬を進ませ、雲のようにむらがりゆく。 
宴席では豪華な酒樽に最高の美酒があふれ、山海の珍味がずらりと並ぶ。くだものは洞庭の蜜柑をもぎとってきたもので、膾ば大海の魚をこまかく切って作ったものだ。席上の人々はそれらの御馳起をたらふく食べて呑気なもの、酒がまわれば気炎はますます盛んになる。 
この年、江南地方では旱がつづき、衢州ではひもじさのあまり、人が人を食べたというのに。
<End Translation>
<Formatted Translation>
意気揚々、威勢は道路いっぱいに満ちあふれ、
馬に乗って進むその姿からは光が出て、路上の塵を照らし出すかのようだ。 
お尋ねするが、あれは一体どういうお方か。 
人は答えて、天子のおそばに仕える宦官さまである、と。
朱色の印綬はみな大夫どの、
紫色の印綬はさだめし将軍さまだ。
得意顔で軍中の宴会に出かけ、
おおぜいで馬を進ませ、雲のようにむらがりゆく。 
宴席では豪華な酒樽に最高の美酒があふれ、
山海の珍味がずらりと並ぶ。
くだものは洞庭の蜜柑をもぎとってきたもので、
膾ば大海の魚をこまかく切って作ったものだ。
席上の人々はそれらの御馳起をたらふく食べて呑気なもの、
酒がまわれば気炎はますます盛んになる。 
この年、江南地方では旱がつづき、
衢州ではひもじさのあまり、人が人を食べたというのに。
<End Formatted Translation>